「私はロシアの少年としてロシアで育ちました。私は父と同じポーランド人ですが、私はロシアを愛しています。私は革命がきらいです。この方法でかち得た勝利には恐怖を感じます。ー私は革命を無神論動物の勝利だと思います。私は人々を愛しているので、かわいそうに思います。私自身は人間で、人間性を尊びます。革命で人々が殺されたと聞いて泣きました.私はアナキストではない。どの党派にも属していないのです。私の政治的態度はすべての人に親切であることです。」『ニジンスキーの手記』(市川雅訳)から
わたしがー肉体と神ーという副題を持つ『ニジンスキーの手記』を手にしたのは、初版が発行された1971年、天使館を創設した年。この愛すべき本の訳者 市川雅さん、発行者 現代思潮社の石井恭二さん、装幀 の中西夏之さん、編集 の川仁宏さん、みんなさんが鬼籍に入られてから随分経った。