また失敗。名古屋講座から帰った翌日の昨日、ひっくり返った。4月の名古屋ダンス講座に同行する前日もひっくり返ったが、翌日新幹線で名古屋に行った。自分で自分に呆れ返る。
1975年三男の瑞丈が誕生して以来、半世紀にわたって少しずつ進行してきた私のリウマチのカラダも、いよいよ終盤に向かっているようだ。関節リウマチによる骨の崩壊に、老化による骨粗鬆症が加わるから無理もない。物質体がいつまでもピンピンしていたら可笑しい。
緩慢な速度で自分の体の関節が変形するのと付き合ってきたので、今、あらためて自分の変形した掌を眺めて「よくやってきたね」と自分の体が愛おしくおもう。
視覚も聴覚も味覚も機能しなくなってきた今、体を通してやっと正直な自分に出会えた。ひそかに心のなかで自分ににっこり笑いかける。
ひっくり返るたびに、心の重心が軽くなり、わがままに好きなほうにふわふわと飛んでいく。さて、今夜はなにを読もうか……ことばは崩壊に向かう私の体から私を解放してくれる。