シアトルに行く。

マシュマロのようにふにゃふにゃのわたしの掌は、私の脳の命令をひとつも実現してくれない。困ったもんだ!サボテンのように変形した左手の5本指は全滅。唯一できることは、右の親指と人差し指の間にiPadのタッチペンを挟んで頭に浮かんだことを言葉にすること。なんと贅沢な!とは思うが、だんだん言葉も出てこなくなってきた。食事つくりと朝夜の着替えはもとより、生活の細々したことまで次第にできなくなってきた。私の生活のほとんどの部分を他の人に委ねている。

猛暑の今日も食事介助のヘルパーさんは、太陽がギラギラ照りつけ日陰がない真っ昼間、私の昼ご飯作りに自転車で来てくれる。極暑の夏も極寒の冬も変わらない。お仕事とは言え、ヘルパーさんにどんなにか励まされることか。

叡が米国の舞踏フェスに呼ばれて3日後に羽田からシアトルにむかう。家に一人残されたら私の生活は成り立たない。ならば一緒に、ということになり瑞丈となおかが大きなお荷物の私を抱えて、シアトルに持っていってくれることになった。

やれやれ、生きていくということは大意変なことだ、などと弱音を吐いてはいけない。周りでがっちり支えてくれているのを忘れるな 弱虫ヒサコサン!