ベルイマン『野いちご』を観ながら………。

もう、少しは涼しくなったかな………と思って………今朝8時過ぎに外に出ると………すでに昨日の今頃より暑く………日差しは立派にわたしの肌に向かって………風の梵もなし………行くての道の真ん中に大鴉が一羽フラフラと歩いている……漆黒の鴉も……この暑さには参るよね………などなど………体の外と内が一つになって……予定のコースを歩く。

昨日と今日と続けて、イングマール・ベルイマンの映画をiPadで観る。その昔、夢中になった映画監督の映画だ。「野いちご」「処女の泉」「七つの封印」「鏡の中にある如く」………内容はすっかり忘れてしまったけど、夢中にだったという感覚はカラダの中に鮮明に残っているので、もう暑さに飽き飽きした昨日今日は、クーラーで冷やしたキッチンで、ベルイマンにどっぷり浸かる。60年の時を隔て、今、ベルイマンがわかった。おそらく今日の若い人にはえらく古臭く映るでだろうモノトーンの映像から浮かんでくる表象は、今のわたしにピッタリ。

いつの間にか、雑草の中庭の地面の方から闇が上ってきた………空はまだ明るい夏空がみえる。

「子羊が第七の封印を解いたとき、天に、半時間ばかり静けさがあった。」ヨハネによる黙示録 8章1節