五右衛門風呂

猛暑日。茄子のそぼろあんかけを作った。よく頑張った! ヘルパーのトミサキさんがテーブルの上に……お粥さん(梅干しとワカサギの佃煮入り)、マカロニサラダと胡瓜の酢漬け、ささみの揚げ物、ヒサコ製茄子のそぼろあんかけ、朝の残りスープ(あきら製)、ヨーグルトとルイボス茶………をきちんと並べたお盆を私の前においてくれる……ありがとう。さぁ、ゆっくり食べよう………嬉しいな!

昨日の「天声人語」に五右衛門風呂のことが書いてあったけ………思わず、子どもの時のことが蘇った。東京大空襲の3ヶ月前に生まれた私が3歳の時、家族で石神井から明大前の東松原に引っ越した。その時、初めて自動車というもの(引っ越し荷物を積んだトラック)に乗った。運転手さんの隣のお父ちゃんの膝の上に抱っこされ、チイニイちゃんの好きなイチコウ(猫)を抱いて。どこまでも、いつまでも、真っ暗闇………走る、走る………お母ちゃんは……おねえちゃんたちは………おにいちゃんたちは………どこ?………いつの間にかコックリこっくり………気がつくと、お父ちゃんと一緒に、真っ黒なお風呂に浸かっていた………風呂の中に簀がある「あったかいだろう、五右衛門風呂だよ」とお父ちゃんが言った。辺りは真っ暗な土間。天井に、ボォ〜とした提灯の灯りだけが見えた。次の朝、濡れ縁のあるお庭に面した座敷にちゃぶ台を置いて、お父ちゃん、お母ちゃん、オオ姉ちゃん、チイ姉ちゃん、オオ兄ちゃん、チイ兄ちゃんとイチコウ、チビのワタシ、8人揃って朝ごはんを食べた。
遥か昔の記憶が今のことのように甦った。嬉しいな!