今日の朝日新聞一面の見出し「10万年 核ごみは眠る」………フィンランド・オルキルオト島の地下約450メートルにできた放射性廃棄物の最終処理場「オンカロ」(洞窟・フィンランド語)が、今月末に試運転を始めるという。放射能が一定程度まで減衰するのに10万年ぐらいかかるらしい! なんということか。10万年後の地球⁉️ 果たして、ごみだらけの惑星になって、相変わらずおひさまの周りを回っているか………人間も地球も宇宙から消えてどこにもいない………何にしても「美しい地球」は夢のはなし………地球は未来に向かって、少しずつ「美しい(?)ごみの星」に変容していくだろう………誰にも止められない。
「文化」のページの上野千鶴子さんの寄稿文「田中美津さんを悼む」を読む。ウーマンリブの旗手・田中美津さんが今月7日、81歳で亡くなられたという。わたしは田中美津さんの人となりは殆ど知らなかったが、上野さんの追悼文を読んで、同世代の女性という見えない繋がりを強く感じた。
上野さんは田中美津さんの生前の生き様を「爆弾テロや銃撃戦より、いま・ここの赤ん坊のおむつを誰が替えるのか、その方が生きることにとって、もっと切実で重要な問題だとつきつけ…………エリート男たちが『自己否定』を叫んだとき、子どものときの性虐待経験から『否定するほどの自己などない』と自己肯定を叫んだ。………『永田洋子はあたしだ』と宣言して………自分を『子殺しの女』と呼んだ。…………日本の女の被害と加害の錯綜する矛盾と葛藤を引き受けて、『取り乱し』をさらした。」と書いている。
同世代の女性といえば、永田洋子も私と同い年。拙著『畑の中の野うさぎの滑走〜』の中で永田洋子について2011年2月12日に触れている。
「数日前、新聞で死刑囚永田洋子さんが獄中で病死したとの記事を目にした時、こころのどこかが、哀しく、また『そうだったの』とどこかが軽くなった。親戚でも友人でもない私が、凄惨なリンチ殺人の犯人の彼女を『洋子サン』と親しげに呼んでしまうのは、ただほぼ同じ時に生まれた二人の女の子が、ある時から一方は死刑囚となり、もう一方は結婚して母親となり、同じ時間を同じ空気を吸っていきてきた、という見えない繋がりを感じるからだと思う。」