少年タルホがいる神戸

神戸の市民ホールでのポスト舞踏派『魔笛』公演から帰って3日たっても……相変わらず、蒸し暑い夏日が続いている………まだ梅雨は明けてないらしい。2024年1月のKAATでの初演後、暫くして決まった今回の神戸公演………果たして一年先の自分を想像できなかったけど………何事もなく、リハーサル・ゲネプロ・本番に立ち会うことができ………七夕さまも過ぎ………今日朝の外歩きを歩きながら………数日前の神戸の街………夜道で星を拾ってポケットにそっとポケットに入れるタルホ少年の街………大正モダニズムの香りがほのかに漂っている神戸の街が………自然に頭の中に浮かんでくる。

史跡公園の天平の道をまっすぐに下り東に向かうと、容赦なく夏の暑い太陽の光が壊れかかった私のリウマチ車を直撃してくる………頭の中から雑念を追っ払い、ひたすら「na mu a mi da b tu」無言で呪文を唱えながら歩く………あふれる汗が目に沁みる………速度が落ちたノロノロリウマチ車が我が家に着く。

記憶の層から浮かんでくるもの、未来から聞こえてくる使者たちの声に耳を澄まし、今生きていることを実感する日々。