東京で木枯らし1号

東京で木枯らし1号が吹いたとか……もう、そんな時期!………子どもの頃の花園神社のお酉様を懐かしく思い出す………70年以上前のこと。

朝8時過ぎに家を出て………一時間ほど歩く。途中、軽トラに乗った農家の本多さん「寒いと歩くのが遅くなるな」と声をかけてくれる……日ごろ無口のおじさん、いつも優しく温かい……見ると荷台にはいっぱい柿が載っている。

昼下がり……中庭に秋の淡い光が広がり………辺りは静か………ここには連休の賑わいはなく………どの家も眠っている。時折、突風が杏の木を大きく揺さぶる……木枯らし1号かな?

今年は三島由紀夫の生誕100年、没後55年……静かなキッチンに座って………叡に入れて貰ったコーヒー牛乳を飲みながら……マルグリット・ユルスナールの『三島由紀夫あるいは空虚のヴィジョン』澁澤龍彦訳を読もう。