歩くって、いいね!

「車椅子 あなたが乗るのよ といわれても 押して歩く 身体障害者のわたし」短歌(?)

朝歩きの時、パーキンソン病を患っていらっしゃるご婦人が、おひとりで杖も持たず歩いているのに出会う。史跡公園から真っ直ぐの道で、向こうからと、こっちからと、バッタリ鉢合わせ。背の高い彼女は視線をまっすぐに直立の姿勢で、わたしは、車椅子につかまり背中をまるくして、視線はひたすら地面に向けて。お互いにかなり接近するまで気がつかなかった。一瞬立ち止まった。目が合った。意識と意識が重なった。大丈夫、
倒れない! 危ういバランスを保ちながらも、歩き続ける。

周りの人の心配はいかばかりか……………そんな周りの不安な気持ちを払いのけて、歩く、歩く………。

今日も出会った。彼女は右側、わたしは左側、同じ方向に向かって………思うように動かない足を器用に動かして、わたしを抜いて、早足で歩いて行く………後ろから「歩くっていいよね」と、こころであいさつを送る。

また、明日も会うかな?………会えるといいね。