老老介護

昨夜、天使館での叡のソロ公演第二夜(先週の木曜日に第一夜)が終わった。およそ四十人くらいの方々が、暗い夜道を国分寺駅から観に来てくださった。はじまりは19時30分。秋とはいえ湿気を含んだ蒸し暑い夜。照明は三男ミツタケ、映像係は上村なおか、受付は原仁美。なんともシンプルな手作り公演。叡は、澁澤龍彦訳のマルキ・ド・サド著『閨房哲学』のテキストを喋りながら、無音のなかで、ピンク・フロイドの音のなかで、約90分を踊った。毎回、新しい。

わたしの今朝の外歩きは欠かせない……6時半起床………午前中からレッスンがある叡は、わたしの朝食を作る暇はない………えぃ、今朝はデニーズでモーニングを………と雨がぱらつく中をカッパを着て、車椅子を押して出掛ける………。

曇り空から小鳥たちの愉しげなおしゃべりが聴こえる。濁声のカラスが一羽、低空飛行で頭上を過った。

「車椅子 我がいのちをのせて 死者の国へ赴く」なんて頭を捻りながら、今日も老老介護の日が続く。