「NOBODY’S MONEY」

昨夜(18日)DNA(Dancc New Amsterdam)で、叡のソロ作品「NOBODY’MONEY」を上演した。公演後のアーティスト・トークで、インタビュアーのヒメナが、今回の作品に付いて質問し、叡が「お金は、所有するものではなくて、血液のように必要なところに流れるもの・・・」と口にすると、会場から大きな拍手が起こった。
この数日間公演の準備でDNAに来ると、いつも前の舗道をプラカードを掲げた人たちが行進していたり、目まぐるしく行き交う車の流れを警官たちが交通規制をしていたり、物々しい警戒態勢が続いていた、ニューヨーク市民の不満が渦を巻いて至る所に溢れている。
今日は19日(土)。私たちが、BROOKLYNにいるのも残り二日。ベッドフォード・アベニューの街路樹もすっかり落葉して、冬の淡いブルーの空が遠くの方まで広がって見える。空気が冷たい。やがて華やかなクリスマスがやってくる。
でも、冬のニューヨークは毎年凍死者がでるほど寒いとシゲさんが言っていた。孤独に暮らすお年寄りたち、病気の人たち、職を失った人たち、ちいさな子どもたち・・・凍るように冷たい大都会の中で、この格差社会をどのように生きていけばいいのだろうか?