ヘルパーさんと私

食事介助をしてくれるヘルパーさんが、私の昼食を介助した夕方に発熱。コロナに罹ったので、直ぐに事業所の人が私の抗体検査をしてくれた。結果は陰性。よかった!

煌めくような夏日というのに、心は晴れない。

要介護5の私は、週に2回清拭、週1回家事援助、1週間毎日遅い昼食を食べさせてもらう。みんな、さまざまな人生を歩んで来られた私と同年代のヘルパーさんたち。食べ物をスプーンで私の口元に優しく運んでくれる。一瞬一瞬の動きから温かさが私の体に流れてくる。そんな時、私は心から嬉しい気分に満たされると同時に、深い悲しみにおそわれる。なぜだろう?

今まで、一瞬でも見知らぬ他者を無心になって支えたことがあるだろうか。自分を無にして、全てを他者に委ねることができただろうか。

美しい日ほど、心は悲しく………薄墨色に日がくれると、心の内で小悪魔たちがチョロチョロ………動きだす。

「アマノジャクのヒサコさぁ〜ん、まだまだね。神さまの前には出られないよ」

と誰か何処かで呟いているのが聞こえる。