再びミシマ

明日からシアターコクーンで始まる蜷川演出「ミシマダブル」の一方の芝居三島由紀夫の「我が友ヒットラー」のチケットの最後の一枚を買うことができた。もう一方の「サド公爵夫人」は既に完売。とても残念だが仕方が無い。
私はこの「サド公爵夫人」の初演を、新しく建った新宿紀伊国屋ホールで観た。40数年も前のことだ。もともと演劇が好きだったので、文学座の会員になったりして、信濃町で行なわれる文学座アトリエ公演にしばしば出向いたりしていた頃だが、この紀伊国屋ホールでの「サド公爵夫人」との出会いは、後にも先にも無いほど新鮮で衝撃的なものだった。何がどうして、と言葉では言い表し難い。今でも「サド公爵夫人」と思っただけでも、私のカラダの中に凛とした空気と香りが甦る。
女学生の頃に、この芝居を観ることができて本当によかった。