初夏の夕暮れ。ベットから空の色の移り変わりを眺めているうちに、瞼が重くなって、うとうとと………そう、今日の午後、2人がかりで支えてもらって、ひさしぶりにシャワーを浴びることができたのだ。あぁ、さっぱりした! ありがたいこと。
うとうとから目を覚ますと、空の色は一面灰色に変わっていて、みるみる間に昏くなり、外のものは、すべて夜の闇に深く沈み………やがて、新しい光が昇ってくる。
「太陽は、昔ながらの節で、
兄弟たちの星の群と歌い競い合い、
その定まった旅の軌道を、雷鳴の歩みで、
今日もまた動いていく。
天使らは太陽の神秘を究べくもないが、
それを見ただけで勢いづけられる。
不可解で崇高な宇宙の営みは、
天地創造の日と同じに壮麗だ。」 ゲーテ「ファウスト」ー天上の序曲ー高橋義孝訳