歩く〜歩け〜歩けば………

四月に入って、もう今日は8日。桜の頃も、あっという間に過ぎ去り、お隣さんの庭にローズ色の石楠花が見事に咲いているのが見え、我が家の桃の木にも、いつの間にか柔らかな黄緑色の可愛い葉が萌え出ている。

もう新しい何かが始まっているのに、カラダが言うことを聞いてくれず、何もしたくない日が続いて………コマッタモノダ………ベッドに張り付いて水平になっていると「歩けなくなるぞ!」と言う恐怖に襲われ、心まで落ち込んでくる。そんな時、折よく誰かが「ヒサコサン、散歩に行こう」と声をかけてくれたりすると………心中は「イヤダナ、メンドクサーイ」と思いながらも「はーい、行きまぁ〜す」と言うことにしよう、と思う。

外に出ると「よかった、歩ける!」。歩けることの喜びが細胞の隅々にまで行きわたり、生きる勇気が出てくるから不思議。うれしいこと。

77年間の私の日常が反転して、水平生活が日常になって一年。驚くほど歩幅は狭まくなり速度は落ちたけど………行く処はみなおなじ………みんな似たり寄ったり………と、誰かが言っていたな………そう、いく処は皆同おなじ。ゆっくり慌てず愉しく行こう。

明日もまた歩こう。