脳と身体

美術家の横尾忠則さんが、誰でも密かに抱えている自分の身体的欠陥に対してのコンプレックスのことを「脳を身体の支配下に置いた」ところから発生する「一種の思い込み」にすぎない。だから「脳が自分だと思う前に身体こそ『我なり』と認めればいい」と書かれていたのを読んで、然り、と同感し、私の身体的欠陥だらけの身体に「それが私よ」と言わせてみると、いっぺんに体が軽くなり、勇気が湧いてきた。・・・カラダの中を微風が吹き渡り、おおきな樹木がわさわさと揺れて、いつの間にかカラダが宙に浮き、青空に向かって飛んでいる・・・私のカラダの器に、脳から生み出されてくる思い込みが、脈々と流れ込む。
横尾さんの言葉「コンプレックスはコレステロールみたいになくても困る、多くても困る程度のまあ生活必需品だと思えばいいのです」ですって。自分に何かを思い込ませるというのも、案外、いいもんだ。ひょっとすると、これがダンスの初歩かも・・・?