通訳のユウコさん

昨日、CNDCでのアキラのワークショップ終了。通訳のユウコさんが用意してくれた遅いランチのカレーライスを、ワークショップ生とみんなで食べ(美味しかったこと!!)、3時から我が屋根裏部屋の食堂で、エマニュエル、マチュー、映像作家のジュディット、ユウコ、私たちの6人が円卓を囲み、ミーティング。ユウコさんは、6時にはアンジェ駅から列車に乗って、もう直き3歳になるカイトちゃんとご主人のアントワーヌさんが待つパリに帰らなければならない。外は大雨だ。3年目に突入した「Spiel」の今後の育て方がテーマだ。日本語とフランス語を全く違和感を感じさせず、日本人とフランス人の考え方の違いのややこしい話を、お相撲の行司さながら、素早く公平に通訳して裁いて行くユウコさんの手腕に感心する。
そのユウコさん、CNDCのワークショップの初日、何やら怒って現れた。聞くと、カイトちやんが通う保育園では、週1回お母さんが持ち回りで子ども達の保育をする決まりがある。保母さんの人数も少なく済み、その分保育料も安くなる。ママ保母か、なるほど、なるほど。私の子育ての頃もあったかな、そんな考え。
ユウコさんは仕事で、ママ保母が出来ない場合を考えて、他の人のママ保母を引き受けて、10時間のママ保母貯金をした。そこで今回のアンジェでの仕事で、替わってあげた人にママ保母をお願いすると、あっけなく「ワタシ、イソガシイノヨネ、アナタ、オシゴト、Good luck!!」と言われたそうだ。「なにが、グッド・ラックよ。日本人だったら、ゴメンナサイ、と言うわよね」とユウコさん。全くその通り。
国が違い、言葉が違う者同士が、ひとつの舞台作品を創っていくことは、至難の業だ。それは、子どもを育てて行くのに似ている。3歳になった「Spiel」も、次第に自我意識が目覚めてきた。これからどのように育って行くか楽しみであるとともに、ますますミーティングの大切さが身にしみてくる。