電子書籍ばかりでなく、紙の本が読みたくなる。

KuuKuuさんから「ハールハル ・マハ デープ」という本が届いた。呪文みたいなタイトルだなぁ。面白そう………と巣から起き出して、ヨチヨチとキッチンまで歩く。テーブルの上に本を置いて(指の力が失せて、紙の本が持てないので)その呪文みたいなタイトルの本を開いてみると、見開きページ毎にシンプルだけど力強い、人や動物、さかな、草花………のシックな風合いの色彩絵が現れ、時々、シンプルなことばが絵のなかで唄っている。

「天にも 地にも ため息は あふれている つつみきれず」

今日は、ここまで。明日またヨチヨチとキッチンまで歩いて、続きのページを開いてみよう。

つい先頃まで、夏の光の風に任せて誇らかに揺らいでいた紅紫の百日紅の花も、今日は力が失せて夕暮れの空気の中で小さく見える。夏から秋への移り変わりは、いつも素早い。