11月25日のこと

昨日11月25日はアキラの77歳の誕生日。三島由紀夫没後50年。その年の早春、長男チカシ誕生。その直後、アキラ我が家の庭に稽古場を作り始め、後に天使館と名付ける。
師走を前にした11月の末になると、何かと思い出すことが多い。
確か、1970年の11月25日の数日前、国分寺のアキラの3畳間の狭い部屋で、詩人の金井美恵子さんとアキラとわたしの3人顔を突き合わせ「なんだか皇居の方がきな臭いね」などと、コソコソとおしゃべりしていた。3人ともまだ30に満たない頃のこと。その数日後の25日のお昼前、生後10ヶ月のチカシを乳母車に乗せて、スーパーまで買い物に出かけ家に戻ると、庭で稽古場作りでブロック積みをしていたアキラが「都内で、大変なことが起こったらしい」と言いながら部屋に入って来た。「金井美恵子さんから電話があった。まだ彼女も詳しいことはわからないらしい」テレビがなかった我が家では、ラジオをつけるしかない。そのラジオの音声も人の怒号が飛び交っているのが聞こえてくるばかり。確かに大変なことが起こったのだ‼︎ その日の朝日の夕刊一面に、散乱状態の部屋の隅に転がっている人の首が、うっすらと写っている写真を見た。翌日の朝刊にはその写真は無かった。
71年手作りの稽古場天使館が建ち上がった。以来今日に至るまで、様々な人たちがカラダに向かって踊りの稽古をしている。

1970年春アキラ稽古場建築に着手。まず、整地から。空から、大地から、みんな応援している。
1970年春アキラ稽古場建築に着手。まず、整地から。空から、大地から、みんな応援している。