昨夜、澁澤龍彦氏の最晩年の著述を読んでいた時、ふと頭の中で、「澁澤氏は、いま天皇制についてどう考えているのだろうか。」という思いがよぎった。
どう思い起こしてみても、氏と天皇についてしゃべった記憶はない。
しかし、昨夜読んだ箇所において、20歳代に自分はフランス革命をいつも考えており、とりわサンジュストに対する思いは熱烈であった、と述べている。だからといって、澁澤龍彦氏は日本が共和制の国なればいい、と考えてはいなかった、と私は思う。
澁澤氏が政治的な天皇を嫌っていた事は確かである。また皇居を解放して、大きな公園にしたらいい、とも語っていたらしい。また戦争なんかくだらない、「じゃんけん」で決めればいいと、心から思っていた。
私は今、澁澤龍彦氏といつも、「沈黙の言語」で話をしている。氏は、肝心なところでは、きっぱりと事を決めるか、笑い飛ばして終えてしまうか、どちらかである。三島由紀夫氏と同様、政治的なことが大嫌いな澁澤氏に、あえて「いま天皇についてどう考えているのですか?」と問うならば、、、、、、、、、、、