2008.5.11

8、9、10の3日間エフェソス・オイリュトミー集中講座の合宿で、山中湖に行く。17人の受講者に加え、ピアニスト、チェリスト、それに叡と私の総勢21人。
風薫る五月―新緑に囲まれた湖から美しい富士山を眺めるのはさぞかし気持いいだろう、と心も軽く、中央高速に乗り、大月のインターを左折して富士五湖道に向うと、突然フロントグラスの前面に、真白な雪を戴く富士山が出現した。間近に見る富士はやはり何時見ていいなぁ。雄大で威厳があって美しい。と思っていたら、富士はすぅーと目の前から消えて、右側の車窓の方に現われたとおもうと、灰色の雲に覆われてすっかり姿が無くなってしまった。3日間で富士と対面できたのはその時だけ。後は“風薫る”はどこえやらぁ~の3日間の合宿だった。
宿舎のハラマチロッジのボス・さゆりさんは、かつてのアイドル歌手九重佑三子(?)にそっくりなお姐さん。ハスキーヴォイスと笑顔がなんとも魅力な世話好きの働き者。体育会系の合宿の宿舎だけあって、朝夕の食事は、たっぷりと品数が並ぶ。1階は、ロビー、大きな厨房と座敷の大広間、2~4階は6畳から8畳の座敷の部屋が南に面して並び、カーテンを開けるとどの部屋からで聳えたつ富士山が目に飛び込んでくるようになっている。300人ぐらいは収容できるのだろう。
去年の7月、オイリュトミーの全国大会を行ったのだが、3日間とも大嵐。新幹線は止まり、東名高速は雨で切断され、それでも九州、京都、名古屋、東京、仙台、新潟から50名の人が集った。「富士が見られるとたのしみにしてきた」と口々に言うのを聴いて、大会の主催者として、心の中で天を恨んでみても致し方ない。最終日別れの後、台風一過の青空に富士がいいタイミングで姿を見せた。
さて今回も最終日に向って曇り始め、3日目は日がな一日冷雨。おまけに急に寒くなり、私は風邪を引いてしまう情けなさ。ここでも、叡は「雨男」というのが立証された。と言う訳で、わたしはいつも「部屋から富士山が見えるところよ」と宣伝するのだが、外れることが多い。迷惑なはなしである。でも昼間富士山を眺める暇のあるのは私だけで、皆はケイコ、ケイコ。そんな余裕がないのが合宿というものだ。