300グラム

今日から九月、朝夕少しは涼しくなったのだろうか?
夏 真っ盛りのお盆に手術を受けて、九月三日に抜糸。そして、数日後には極暑の夏をすっぽり通り越して、秋の日常に戻ることになる。
歩いてみると、やはり左膝は重たい。人口関節と私の関節の重さは、どのくらい違うのかな?
ずっと以前、「21グラム」という映画を観た。ストーリーは全く忘れてしまったが、タイトルの「21グラム」とは、人の命(魂)の重さのことを言っていて「なるほど、魂もグラムであらわすことができるのか。面白いね。でも、人の命は地球より重い、と言った人もいたな」などなど思い出した。
澁澤龍彦の「高丘親王航海記」で、親王が虎に喰われて天竺に飛んで行ってしまった後に、地上に残された親王の骨は「プラスチックのように薄くて軽い骨だった」という。
すべてを肯定して包み込む宇宙大に広い魂をもつ親王の、この世のカラダの骨は、硬質な薄いプラスチックのようだったとは。さすが澁澤さん❣️
さて、人口関節と私の関節の重さは? 先生にお聞きしたら、両方とも、およそ300グラムくらい、と教えて頂いた。
300グラムといえば、1束100グラムのよもぎ蕎麦が三束、一本50グラムのササミが6 本。ご飯二杯……。頭に浮かぶのは、食べ物ばかり。
それから、先生は「1年くらいしたら、自分の脚のようになりますよ」と言われた。
もともと、ポンコツ車。まだまだこの地上で、焦らず、のんびり、ゆっくり走って行かねば!