「麗しき五月」

うるわしい五月なのに、曇天の日々。
天道虫さん お陽さまを連れてきてくださいな。

 「いと麗しき五月」
       ハインリッヒ・ハイネ
            片山敏彦訳

 なべての莟 花とひらく、
 いと麗しき五月の頃
 恋はひらきぬ
 わがこころに。

 諸鳥の さえずり歌ふ
 いとも麗しき五月の頃
 われうち明けぬ、かの人に
 わが憧れを 慕ふ思ひを。