EURYTHMIE WS IN HP akirakasai 26 April

WS 5
Eー、今日は N とMの、二つの声にアプローチしてみたいと思います。この声は単純に N M と発声することも、できるわけですけども、習慣的に母音のEをくっつけて、EN ,EMとも発声します。L,Sも同じですね。これらの声は「取り扱い注意」声です。非常に繊細な側面がある声です。話し始めにE-ーというのは、どのように取り扱ったらいいのかを、注意深く判断し、ここというところを探し出します。ですから、単純に N と発声する場合と、ENと発声する場合の違いがあるわけです。
1  何度もNとENを、交互に繰り返し発声してみてください。
どんな感じでしょうか。EーN と声を出した方が、単純に、Nと出すよりも、Nの声の中にある何者かを準備するような感じがありますね。その方が N の本質的な力が出るような感じがします。このことは M の場合も同じでEーMと発声したほうが、 M の中にある力が浮き上がってくる感じがするわけです。
Hー、S-のように、息が無くても存在している吹音と、K、T、P、Gのような瞬間声、或いは打音は、宇宙において、声が誕生するその時点から異なっています。吹音は作り出された声というよりも、「もともと存在した声」です。宇宙があろうとなかろうと、H-S-は存在しているのです。「hーs、hーs」は宇宙が眠っている時の鼾(いびき)にも聞こえます。ところが、打音は発声されるまでは、どこにも存在していない「創造者の頭の中にしか」ない声です。虚なのです。そして、Kと発声された瞬間に実声になります。打音は「創造された声」です。それではNと M は虚声でしょうか実声でしょうか。ここはむつかしいところですね。息が続く限り発声できるという意味では、実声の側面がありますけども、N、Mと発声される以前は存在していない声なので、虚声的な側面まります。もう一つ重要なことは、この二つの声が鼻を通して発声する 「鼻音」であるということです。この N M という声に接近するためには忍耐強い、また注意深い声の観察が必要になってきます。次の練習は
2  吹音のHを通常の口腔で発声するHーと、鼻だけを通してH-を発声するときの違いを体験してみます。
全然違いますね。同じH-あっても、口を通るH-と鼻を通るH-は、まったく違います。この違いだけでもも身体感覚に変えるならば、すごいエネルギーが出てきます。Hはあるものを消し去ってしまう力であるのに対して、それが鼻を通ると反対に、ないものかを存在させる力に変わります。Hはもともと「修祓」、「祓い」に使う声であるのに、これを鼻で発声したら、「祓い」ではなくて反対に、知らない魔物にとりつかれるみたいですね。或いは退屈なお経を聞いてるように、次第次第に眠り込んでしまいます。
3   M N の発声において、一番大きな違いは N が舌を上顎にくっつけることによって、M は唇で息を遮断することによって、声を鼻の方に持って行きます。
ですから両方とも鼻をつまんでしまえば、声にはなりません。 M を発声する唇と N を発声する舌は違うエネルギーが流れています。唇は、「水」の働きであり、「舌」は火の働きです。ですから。 M N の発声しながら、唇の「水」と舌の「火」を感じながら、その二つの力を鼻腔に流す。そこで4  次の練習はMN、MN、M N と交互に発声しながら、二つの声によって生じる鼻腔内部をよをおーく観察しましょう。声を出さずにゆっくり息を吐きながら、鼻腔の中で N と M を交互に何度も発声します。
ここからの練習はさらに注意深く 行います。
N の場合には鼻腔上部を通って、脳の内部である「脳室」の方に向かって、無声で響かせるのです。まあ、私たちは脳室などを見た事がないので、イメージするしかないのですけども、脳室は脳の真ん中あたりに左右に存在する、脳のふたつの部屋で、そこには人間の生体のリズムのすべてを取り仕切っている、不思議な液体が作られています。医学的にはそれを「脊髄液」と言いますね。この脊髄液には二つの役割があって、一つは、リンパ系に結びついて、人間の体の老廃物を掃除してくれる役割がありますが、もう一方は、ホルモン系と結びついていて、人間の体の中に、宇宙的なエネルギーを受け取るアンテナの役割もあるわけです。
5  脳室に向かって N の力を、発声力を用いて、リズミカルに何度も流す。
鼻腔と脳室が発声力によって繋がるのです。これはは極めて重要な練習です。ここからはさらにダイナミックに、 N の下から上の動き  (声を発っするときは、舌を動かしてその上下の動きを行いますが)  を行うわけですけれども、その上下の幅をすこーしずつ広げていって、最後には尾てい骨から頭のてっぺんまでが一つの頭部となって、その下から上の動きを広げるのです。つまり頭部胸部腹部が全体が一つの頭です。黄道十二宮の宇宙動作においては、 N というのは片足で行います。 N はカラダが背骨とともに一直線になる声です。
6 片足で立って、Nを上下に、尾てい骨から脳室にかけて、繰り返し何度も力を流します。それを右左の足で交互に行います。
7  一歩一歩歩きながら、右足を出した時に次左足と両手で N を取ります。次は左足を出した時には右足とと両手でN を取ります。ゆっくり足の動きと手の動きをともに結びつけて行うのです。その時に両手の Nは、尾てい骨の高さから頭の天辺に向けて、やわらかく跳ね上げるのです。つまり、尾てい骨と脳室が発声力で結びつくようにです。片足の体の状態を、しっかり保ちながら行ってください。(休憩します)
M を鼻腔の中でゆっくりと発声しますと力は N とは反対に、鼻腔の下方に向かって、押し付けるように流れていきます。この下方に流れる力を感じ取ることができるようになったら、さらにそれを心臓の所までおろすのです。ゆっくり鼻腔で M を発声しながら、喉を通って心臓にまで届くようにです。
8  両手で M の動きをゆっくり行いながら、この鼻孔から心臓への流れを何度も繰り返し作るのです。次に歩きながらこれを行います。その時には歩行している足の動きの中にも M の力の流れを作り、全身が M となって動きます。
9  この二つのN Mを、全身で行います。最初の二歩で、Nをゆっくりと2回大きく尾てい骨と脳室の間上下にとります。次の2歩で手足両方でM の動きをゆっくり心臓に向かって流します。
はじめにバラバラであった。上下の N の力と心臓へ流れる M の力が、次第に結びついて行きます。静寂がカラダの中から浮かび上がってきます。その静寂は宇宙的なエネルギーに満ち満ちています。
「マヌの法典」を創ったマヌ。
エジプト第1王朝を造ったったメネス。
人間そのものの中の「MAN」。   AMEN(アーメン)