『春る夜(ハレルヤ)』オイリュトミーシューレ天使館第六期生卒業公演

昨日、西国分寺のいずみホールに、オイリュトミーシューレ天使館第6期生の卒業公演『晴る夜(ハレルヤ)   WINTERSONNENWENDE』を観に行く。

今期の卒業生は3名。2019年9月に船出して、翌年3月にはコロナ禍に見舞われ、数ヶ月無為な漂流を余儀なくさせられる。その後、世界中がディスタンス、ディスタンスで大荒れの大海原を………先生2名、生徒3名、音楽オイリュトミーのためのピアニスト3名、皆一緒になって、黙々と稽古に励み、転覆することなく、4年という歳月を経て、昨夜、無事に新しい港に着港した。

そして、昨日の卒業公演では、4年間それぞれのカラダのうちに育まれたものが形となって生まれた。美しかった。

プログラムの最後、ベートーヴェンの「32の変奏曲」では、五期生も加わって温かいエネルギーに充され、観る者と舞台がひとつに。素晴らしい体験!

グレーの雰囲気が当たり前になってしまった昨今、自分の身体の機能が日々失われていくのを見つめながらも、まわりの存在と一緒に呼吸できる歓びは、私に勇気を与えてくれる。まだまだ続く……残暑……透明な秋空………晩秋………冬至………凍てつく夜空の星々の輝きと大地の闇と……。

「秋の中で

感覚の興奮が鎮まる。

外光の輝きの中に

霧の暗いヴェールが 拡がる。

遠くから冬の眠りが 姿を現す。

夏は 私のなかに

すっかり身を委ねた。」

『魂のこよみ』から ルドルフ・シュタイナー/高橋巖訳