雨だ!うれしい………。

雨だ!………桜の大木たち…我が中庭の雑草たち…史跡公園の櫟木、銀杏の木…路端の小さな草花たち…乾いた大地もみんな大喜びだ……さぁ、雨ガッパを着て外に出よう。

色とりどりのTシャツ、半ズボン……カラフルなランドセルに、いっぱい布袋をぶら下げて……赤や青やピンクや紫の小型の傘をさした子どもたち………飛んだり跳ねたり……お喋りしながら………学校に向かって………たのしそうだな………わたしも負けじと大降りのなか、わたしの体をすっぽり包むビニールのポンチョに容赦なく降りそそぐ雨の音を聞きながら………歩いて……歩いて………。

昨日、バッハ『フーガの技法』硬いダイヤモンドのような音の一粒一粒の響きのなかで……クリスタルの迷宮に迷い込んだように………素子さんとアキラが踊った………終わりのない夏日に観た………あの終曲の祝祭のダンスはいつ終わるのだろう? お願い、終わらないで。

今朝の外歩き。大きな樹々たちも道端の草花たちも、久しぶりに雨に打たれて愉しそう………遠くで母カラスが子どもたちを呼んでいる………飼い主に連れられた仔犬ちゃんたちも嬉しそう………わたしの壊れたカラダも外のみんなといっしょに悦んで………。

日々、悲しいこともいっぱいあるけど、愉しいこともいっぱいある。