なかなか秋空が続かない。今日もどんよりと曇り空の1日。
11月25日の三島由紀夫の命日をまえにして10月末に、四方田犬彦著『三島由紀夫を見つめて』(発行:ホーム社 発売:集英社)が刊行された。
面白そう………読みはじめよう………この世に三島由紀夫がまだ生きていたら……今日の曇天のような世の中でも………東大生を前にして「カァッ、カァッ、カァッ」と大声で明るく笑ったように笑うだろか………と55年前の11月25日の出来事をリアルに思い浮かべながら……読みはじめよう。
四方田犬彦さんの著作は、わたしに多くを与えてくれる。二十数年前のこと、ある会で四方田犬彦さんにお目にかかり………つい一言「四方田さんて文章がお上手ですね」というと………間髪いれず「もの書きですからね」とかわされてしまった………なんとバカなことをいってしまったことか……プロのオペラ歌手に「あなた、歌お上手ですね」と話しかけたようなものだ………と無作法を内心恥ずかしかったが、言い訳がましいことを言えば、丁度その時『見ることの塩』という四方田さんの、パレスチナやイスラエルの紛争地域の旅行記を夢中になって読んでいたので。でもそれ以来、わたしの頭の中の地図が大きく広がり、今日のガザとイスラエル紛争までつながっている。
11月25日は、アキラの誕生日。1970年は、長男・爾示が生まれた年。あの日の出来事は、わたしの頭の中に克明に残っている………。あの日のことを知る人、口にするひとがだんだん少なくなっていく。
