笠井叡 日本国憲法を踊る

9月末の、琵琶湖合宿のテーマも「日本国憲法」だった。今度は、カラダで「日本国憲法]を踊るという。果たしてどうなる事か。
40歳の若さで青函連絡船洞爺丸の海難事故に遭い、あえなく亡くなった叡のお父さん(寅年生まれなので寅雄という)は、ごく普通の家に育った人らしいが、誰に聞いても、頭がとびきりよく、当時最年少で司法試験に合格し、裁判官になった。今、タンスの上に置いてある法衣を着た寅雄さんの遺影を見ても、我が三男と同じくらいの歳とは思えないほど、立派に見える。その奥さん、つまり、叡のお母さんの話によると、めっぽう頑固で厳しい人だったという。そのころ、ターザン遊びに熱中していたアキラ少年は、よく寅雄さんにお目玉を食らったらしい。寅雄お父さんにとって叡は長男。法律学者ならまだしも、まさかダンサーになろうとは!!
朝の食卓で、私が「寅雄さんが生きていらしたら、憲法について聞きたいわね]と言うと、叡は「地上の法は宇宙の法。宇宙の法は地上の法。寅雄さんと僕は同類項だ」と言いながら、抗がん剤を服用する。ヤレヤレ、どうなることやら・・・・。