頚椎がずれる

数日前の朝、起きようと思っても、頭が重く、体を垂直にできなかった。前から医者に言われていた通り、いよいよ頸椎の何処かがずれたらしい。ずれた骨が神経に当たって、首を動かす度に強烈な痛みが走る。とりあえず、座薬で痛みを止めて、既に運命共同体的に私のリウマチを診てきた主治医の所に、アキラと一緒に行った。診察の順番がくると、先生は、ベット上にうつ伏せになった私の首から肩にかけて、骨格の位置を矯正し始めた。その間1時間以上、次の患者さんは待ちきれず帰ってしまうし、訃報を知らせる電話はくるし、そばで見ているアキラはヤキモキ、私はトンカチで叩かれているような痛さで、イタイ イタタ………と悲鳴を上げっぱなし。やっと荒療治⁉︎が終わったら、体がスッキリした。とはいえ、頚椎の変形が治ったわけではない。骨は次第に脆くなって行くだろう。
今日の夕方、重い頭をカラーで支えて、カートを押して散歩に出た。西空に低く浮かぶ黄褐色の太陽に向かって………史跡公園も、一本松も、国分寺の森も、重たい私の体と一緒に、歩いている。