雪と氷に大地が覆われたアンジェで、最後の公演が終りました。計五回。
カラダの動きは、それを測る測定器というものを必要としている。けれどもダンサーはヴィデオ映像のように、自分のカラダを、外側から見るわけにはいかない。ダンサーはカラダの内側から、「動き」を測定しなければならない。この測定器をどのように持つかは、みな人それぞれだと思うけれど、自分の場合は、やはり「純粋知覚」といか言いようがない。
つまり知覚が働いた時には、すぐにその知覚は記憶と結びつくが、この記憶と対象が結びつく以前のところに留まりつづけ、その状態を意志的に持続することなのだ。
純粋知覚の中では、劇場は劇場以外の何ものかである。空間を照らしている光は光以外の何ものかである。
昨夜は劇場の中に雪を敷き詰めて踊りました。エマニュエルも多分その雪の上で踊っていました。目には見えませんが、二人とも雪まみれいなって動いていたと思います。