2008.4.30

今日は水曜掃除の日。といっても掃除をやるのは叡である。朝早く起きて、窓を開け放ち、叩きをかけ、隅から隅まで掃除機で吸い取り、雑巾で床をふき、勿論トイレもきれいにして、最後に玄関を掃いて、水を打つ。それから、埃をかぶった自分の身体をシャワーで洗い流す。そして終了。一年前まで、掃除は私の仕事だったが、リウマチの進行に従って、出来ないことが多くなった結果、叡にバトンタッチする。
1971年から始まった天使館の稽古は、週4回夜7時から掃除で始まる。誰がが決めた訳ではないのに、それはそうなのだ。稽古場に着いた順番に黙々と雑巾で床をふき、それから11時頃まで即興の稽古をする。稽古が進むにつれて、庭から眺めている私には、天使館の名に相応しい白亜の館が、灼熱の炎が渦巻く溶鉱炉のように見えてくるから不思議だ。人々がいなくなった稽古場の床には、人々のが脱ぎ捨てていった想いの滓が薄く積もっているのが見えるのも本当のこと。さあ全てを開け放って掃除をしよう!
天使館の傍らに住んで間もなく40年、私にとって掃除は大切な禊ぎである。