もうすぐアドベント

晩秋の穏やかな日々。中庭の杏の木も桃の木も休眠期にむかって黄色く色づいた葉が、風が吹くたびにはらはらと舞い落ちる。

来春の『魔笛』公演の天使館でのリハーサルで、真っ赤なポインセチアの鉢うえと、クリスマスには欠かせないドイツの伝統菓子シュトーレンをいただいた。早速、コーヒーを淹れて、ドライフルーツがたっぷり練り込まレたパン菓子を愉しむ。真っ白な砂糖に包まれているシュトーレンは「幼な子イエスのおくるみをイメージしているのよ」とStuttgart の親友バーバラが言っていたっけ。美味しくて、懐かしくて、涙がでてくるな………クヌーツ、クリスタ・マリア、イゾルダ、ベネディクト………みんなどうしているかしら?みんな無事でありますように………まもなく、アドベント期間がはじまる………そして、闇がいちばん深まりるころ降臨祭がやってくる。

天使館は、来月の『今、ショパンを踊る』と新春の『魔笛』のリハーサルで、毎日忙しい。今、カラダをもって踊れることは、なんと貴重なことだろう。