旅のはじまり

昭和35 年夏。国分寺の杜は蝉の声に満たされ、紺碧の空に輝く太陽が・・・ こうして始まった旅の情景。

夏の記憶

朝 目覚めると おおきな夏の青空が リウマチで歪んだ わたしの カラダの内側に するりと入り 70年前の夏の朝が 今日の朝と重なる 幼い目に映った あの青空 顔より大きく切った  くし形のスイカ 甘い香りが あたりに漂い …

夏の空に向かって

早春の風に乗って、青空に向かって飛んで行った詩人の片山令子さん。 夏の空は、いかがですか? 真っ白なフワフワの雲。いつの日か、国立の大学通りの喫茶店で一緒に食べたアイスクリームのように美味しそう!! 朝起きると、まず二階 …

ドイツの子ども手当

今日の朝日の「天声人語」にドイツのことが書いてあった。 「ここ数年、多くの難民を受け入れたドイツの判断には驚かされた。そして現地を訪れて感じたのは、来た人を受容する構えが存在することだ」 2018年から遡ること38年前の …

シンプルに生きていこう!

最近、歩行が危うくなってきた。それもそうだよなぁ、もう40年以上もリウマチと一緒にいきてきたのだもの。 その昔、リウマチ友の会(今でもあるのだろうか)の会報誌に、リウマチとは「二割の人はすぐ治り、二割の人は死に至り、六割 …

サボテンさんと私の手

写真家の石内都さんが、私のリウマチで変型した手を撮った写真を見て、作家の黒川創さんが「サボテンと重なって見える」と言ったのを受けて、石内さんが「そうだね、サボテンさんも人間も生きているという意味ではあまり変わらないから」 …

「ひかりのはこ」

また一人、天使館で出会ってから、ともに同じ時を生きてきた詩人の片山令子さんが、先に逝ってしまった。 今日、片山健さんから、かねてより病気療養中の令子さんが、今年3月22日、68歳でお亡くなりになったこと、故人の意向で病気 …

ライラック

今から38年前、家族でドイツに移住したのは、日本では初夏の風が吹き始めた四月中旬。コーリアエアラインの南回り三十時間、やっと目的地の シュトゥットガルトに着いた時は、夜もとっぷり更けた真夜中だった。次の日、家族みんなで迎 …

新しい春

、朝早く、二階のベランダに出ると、あちこちで鳥の鳴き声がする。深呼吸すると冷たい空気が、未だ覚めやらない私のカラダの内の隅々まで、サッと広がる。 エーイと伸びをして、遥か彼方からやって来る今日という新しい春を迎える。